JAPANESE WOW FACTOR - Send Points
JAPANESE WOW FACTOR
Redefining Dots, Lines, and Planes in Design
本書は、日本のデザインに特有の視覚的インパクトを、「点・線・面」という造形の基礎単位から再定義する理論的考察書である。
近代以降のデザイン理論において、点・線・面は視覚構成の最小要素として位置づけられてきた。しかし本書は、それらを単なる形式要素としてではなく、日本的造形思考を生成する“構造的原理”として捉え直す。ここで焦点となるのは、装飾性や様式ではなく、構成そのものがいかに意味作用を生み出しているかという点である。
日本のグラフィック、プロダクト、建築、空間設計などの事例を横断的に検証しながら、以下の観点が整理される:
• 点の反復と間(ま)の関係性
• 線の方向性が生む緊張とリズム
• 面の分割と余白が構築する空間秩序
• 要素の削減による情報密度の再編成
本書が提示するのは、「日本らしさ」という文化的記号ではない。むしろ、視覚要素の最小単位に立ち返ることで、デザインがいかに知覚構造を編成し、驚き(WOW)を生成するかというプロセスの分析である。
したがって本書は作品集というよりも、構成論・視覚言語論に近い。
視覚的感性の背後にあるロジックを抽出し、再利用可能な設計原理として提示する点に理論的意義がある。
日本のデザインを文化論ではなく、造形原理の観点から理解したい読者、また構成的思考を深化させたい実務デザイナーや研究者にとって、有効なリファレンスとなる一冊である。
香港を拠点とするデザイン専門出版社 SendPoints(sendpoints)
アジア圏の視覚文化・グラフィックデザイン・建築・タイポグラフィに焦点を当てたビジュアル主導型の出版を数多く手がけてきました。
SendPointsの特徴は、単なる作品集ではなく、テーマや理論軸を明確に設定し、国際的な視点から編集を行う点にあります。東アジアのデザインをグローバルな文脈で再整理する試みは、近年のアジアデザイン出版の潮流を象徴するものといえます。