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Terrior - Uta Masai
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政井歌は、文字と言葉そのものを素材として扱う作家である。
東京藝術大学デザイン科で培った視覚設計の思考を基盤にしながら、デザインとグラフィックの枠組みを横断し、文字の原初的なかたちへと遡行してきた。甲骨文字や象形文字に見られる「かたちと言葉が未分化だった状態」、描き文字やグラフィティに宿る衝動、そしてタイポグラフィの構造的秩序。そのあいだを往復しながら、文字と言葉の輪郭を探っている。
本書は、その探求の延長にある小さな断片集である。整えられたフォントではなく、揺らぎ、崩れ、擦れを含んだ文字の連なりが、意味以前の感触として立ち上がる。文字は読む対象であると同時に、触れることのできない“かたち”として現れる。
作家は、言葉の肌理に触れたいと考え続けてきたという。言葉や文字には、それを扱う者の記憶が結びつく。線を引くという行為は、何かと何かの境界を示すことであり、発せられた言葉にもまた、世界に触れるための輪郭があるのではないか——その問いが、ページの中に静かに刻まれている。
黒地に白く浮かぶ文字は、意味を伝達する前に、まず痕跡としてそこにある。読むというより、向き合う一冊。
文字が再び“かたち”へと還る瞬間を記録した、小さな作品集である。
政井歌 Uta Masai
言葉には、音・視覚・意味的要素の他に発する人自身の祈りや感情・記憶も内在していると考え、言葉を軸に、文字・記号とドローイングの狭間にあるビジュアル表現を手探りながら制作を続けている。
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